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思い出のローカル線
Memories of railroad travel
文と写真、信沢あつし
CREATE:96/12/12(13:00 00/12/05)
Create: 06/09/30 18:46
Update: 06/09/30 19:00
歴史を感じる小高い丘から
上信電鉄 一ノ宮辺り
富岡付近のかぶら川の鉄橋を行く上信電鉄の古い電車。
高校を卒業し、免許を取って、県内の工場に通い始めた。商業高校だから大半は就職するが、それでも1/3ぐらいの人は進学を選んでいたかも知れない。東京の大学に行った人間は、夏休みになるまで免許を取る機会がないから、この頃は私の運転でいつも出かけた。私も始めのうちは自分の車はなく、電車通勤が主で、時折ダックスホンダや、叔母さんのスズキ・フロンテを借りたりしていた。
休日は、もっぱら父親の車、マツダのグランドファミリアのバンだった。この日もそうだったと記憶している。大学の夏休みで群馬に戻ってきていた友人2人を乗せて、富岡を目指したのだった。どこかで段々の田んぼを縫うように狭い道を登ったら、行き止まり。仕方なくバックをしたら、道路脇にあったコンクリート製の水桶にコツンとぶつけたのを覚えている。
鏑川を渡る上信の電車。手前の瓦葺の屋根が懐かしい。
丘に登ったが、国道沿いは電車は良く見えない。
富岡に入る手前に、かぶら川を渡る鉄橋があり、そこでカメラを構えた後、「どこへ行くか」となった。富岡を過ぎてしばらく行くと、右手に小高い丘が続いていて、その上は手入れされた並木があり、なんだか、とても昔からある観光名所のような風情だった。私は、一度そこに登ってみたかったし、そこから上信の電車を撮ってみたかった。
一ノ宮駅に入線する新しい電車。
自分の想像ではもっと良い写真が撮れたハズ・・・。
そんなことで、狭い道を登ってみたりしたのかも知れない。近道をしようと思ったが、思った方に登っていけない。仕方なく、丘の先まで行って、そこから登った。思っていたとおり、上は綺麗な並木道になり、途中からは遊歩道のようになっていた。
ところが、線路は思ったように見えなかった。そして一ノ宮の駅前後の直線も、肉眼では美しく見えたが、カメラを通すとちょっと遠かった。天気も悪かったし。あの辺りが線路だろうかと思っていると、あの新しい電車がやって来た。やはり国道沿いの部分は、所々で電車が見えるのみ。一ノ宮の直線に姿を現した電車はプルーリボン賞とか(実はローレル賞)の看板を付けていた。一緒に行った友人はそれを撮りたかったらしいが、私は「折角の美しいデザインなのに」と思ったのだった。
下仁田寄りだろう。山が迫り一味違う。
しかし、写真というものは難しいと感じた日でもあった。普段良く行っていて、「あそこから撮ったらさぞかし美しいだろう」などと想像をめぐらしているのだが、実際にその場に行ってカメラを構えると、そうは行かないことばかり。時には全く線路が見えないこともある。
私の人生はそんなことの繰り返しかもしれない。
昭和52年夏頃撮影
上信電鉄 富岡駅手前の鉄橋 昭和52年撮影
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※写真は、時折アップデートしたりしています。
また、日付は、ページの作成日であり、写真撮影日とは異なります。
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